IH＆エコキュートの住宅
前述してきた装置類を利用したのがオール電化住宅となります。調理、給湯、冷暖房などの空調システムを全て電気によって行う住宅は今や特別なものではなくなってきていますが、特にIH製品やエコキュートを主力設備とした住宅は広告でも大いにアピールされています。
その他では省電力エアコンや、蓄熱式電気暖房器、床暖房システムなどを組み合わせる場合が多く、最近の床暖房システムでは電熱式、PTC式、蓄熱式、ヒートポンプ温水式などの仕様があります。
しかし、これらの機器を全て活用するとなると100ボルトの電気では能力不足ということになり、一般的にオール電化住宅とされる住宅ではあらかじめ200ボルト仕様となっています。
さて、オール電化住宅においてのメリットを挙げてみますと、まずガスの基本料金が無くなるので基本料金が一本化して簡素化され、給湯関係の光熱費もガスや灯油に比べてと経済的になります。災害時の場合でもエコキュートや電気温水器の貯湯タンク内のお湯が使えるので安心感もあります。
又、新築のオール電化住宅でしたら、建築時のガス配管工事が不要になるので、その分は建設コストが低減します。火を使わないので安全性が高いのも大きなメリットですが、高気密＆高断熱の新型住宅なら、電気調理器具は加熱時に空気を汚しませんし、一酸化炭素も出さないので、換気の問題も気にしなくて済みます。
デザイン的にも厨房を部屋の中央にしてテーブルと一体化させるような斬新なレイアウトも可能になります。IHクッキングヒーターは油煙による換気扇の汚れも非常に少なく、掃除も簡単ですし、揚げ物をしても暑くなりにくいのもメリットになります。